あのですね。
これ、2019年の1月に書いたものなんですけどアップせずにいました。でも今読み返したら面白かったので(笑)、私の人生の貴重な1ページとして載せたいと思います(笑)。
ちなみにこの彼は、先頃私とは別の女性と結婚し、この春に父となり、今だに一緒に働いてます。現在の関係性は至ってフツーの同僚です。
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2018年は4月に1回しかアップしてない。
2019年は2回以上はアップするようにしよう。
あのですね、人を好きになったんですよ。久々に。
これがまた一筋縄ではいかない人でね、まさか40を前にして色恋沙汰をこんなに拗らせるとは思っても見なかった。仕事はバリバリ頑張るけど、そっち方面に関しては私はもうひっそりと静かに余生を送るつもりでいたのでね。。。
で、私も変に大人になろうとしたのです。
恋愛などという到底理屈では対撃ちできないものに対して、理屈で立ち向かってしまった。何せ仕事が絡んでいたので。
周囲の状況、相手の性質、諸々の外的要因を俯瞰で把握し、冷静な大人の脳みそは「これ以上、追うな」と判断した。自分がどうしたい、と言うよりも、社会人として状況判断で答えを出してしまったのです。
もし、なりふり構わず「好きだ」という気持ちだけで相手と向き合えていたら、例え叶わなくてもここまで拗らせなかったのかもしれない。もう白黒つかない日々が2年以上も続くと、精神の摩耗が激しくて。
そこで、そもそも何に囚われているのか、よく考えてみたのです。
やっぱり、根底にあるのは「不安」でした。
これは、独りでいることの不安、女として枯れていく不安、ではありません。そんなものとっくに覚悟できてるわ。
では、何か。
かなり改善したとは言え、私の心にはまだ自信のなさや自己肯定感の低さが巣食っていて、自分のことが不安で仕方がない、みたいな発作的な瞬間があるのです。仕事面ではないですよ?仕事的な判断はそこそこ自信あるので、仕事面で不安になることはそんなにない。でも、パーソナルな部分ではまだまだある。
そんな中、誰に誤りを指摘されても自らの考えを改めない彼の思い込みの激しさが、精神的な強さに見えた。ブレない姿勢がとても頼もしかった。そこに甘えたくなったし、その傘下で庇護して欲しいと思った。
また、彼も変にお兄さんぶりたがる人でね、女の前ではお兄さんぶりたがる彼と、後ろに下がって守ってもらいたい私の、「理想的な男女の立ち位置」が変に合致してしまったんですよ。
加えてその頃は、私が専門的なカウンセリングを受け始めて少しずつ人格クラッシャーの呪縛から解放されつつあった時だったので、10数年ぶりに異性を好きになる心を取り戻せたことが純粋に嬉しかった。その過程の中で、彼と結ばれることが治療のゴール、みたいなストーリーを心の支えにしてしまって、彼を救世主のように思ってた。
私が立ち直っていく中で、間違いなく彼は精神的な支柱となり、そのストーリーは心の中で劇的な色彩を帯びてしまったのです。
でも、残念ながら、私たちが出会ったのは仕事の場で、
残念ながら、彼は仕事ではリーダー的な舵取りに長けているタイプではなく、
更に残念ながら、私は仕事となれば一歩後ろになど下がれないタイプだったのです。
職場には経営者である上司を除けば、スタッフは彼と私しか居なかったのですよ。私には魅力に思えた彼独特の思い込みの強さはこの職種では致命的で、私が修正して舵を取らざるを得ない場面が多々あった。そうなると彼は面白くないわけです。私も1人でこなさなければいけない仕事が増え疲弊してしまって、関係性は拗れるばかり。
しかも、彼は私の気持ちに気付いていたので、気に入らないことがあれば拗ねる、無視する、を繰り返して私にマウントを取りおって(笑)、モラハラ夫に迫害される妻、みたいな職場環境になってしまい。
私も相当悩みましたが、最終的には
彼に好かれることよりも職場であることを優先し、無視されれば職場で子どもみたいなことすんなって言い返してたし、怒鳴られればその倍は言い返してたし、殴られそうになっても殴ってみろよって言い返してたので、更に関係性は拗れ。
でも、こんな状況でも恋する女は盲目なので(笑)、なんだかんだで彼は最終的には私を選ぶのではないか思ってました。これらの悪態はただ私に甘えてるだけでそういう不甲斐なさも愛おしく、この業界は特殊で分かり合える人はなかなか居ないのだから、仕事では私があなたを支えるから、女としては甘えさせてくれないかな?と。
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はい。当時の記載はここまで。
本来はPTSDの治療のため受け始めたカウンセリングが当時はただの恋愛相談の場と化してしまい、ある日カウンセラーさんに言われました。
「あなたにとっての彼は、おそらくあの人格クラッシャーと同じ存在。彼にあのクラッシャーのような恣意的なものはないかもしれないけど、囚われ方は同じ」と。
合点が行き過ぎてひっくり返るわ。そうだわ。あの人格クラッシャーと同じだわ。さすがプロは観点が違うわ。結局は私の歪んだ自己肯定感の低さと自信のなさが原因だわ。自分から囚われに行ってるわ。要は治療案件だわ。
で、この後も諸々ありましたが、一度だけ正面切って気持ちを伝えてみたことがあるけど、彼からはYESもNOもなく(まぁYESと言われない時点でNOなのですが)、彼の八つ当たり系の甘えは加速し、昨年の今ごろ彼の結婚か決まったと人伝いに聞かされ。
と同時に、どういう訳か彼は私に手作りのお弁当をせがむようになり、私もバカで結婚までの一瞬だけでいいから良い思い出をくれ、みたいなテンションで応じてしまい。。。典型的なダメ男ダメ女の関係性に陥りましたが、なんとか一線は越えずに今日に至ります。
入籍後、彼は職場で私に張り合うようなことは一切しなくなりました。精神的にものすごく余裕が出たようです。
察するに、家庭を持って父にもなったことで、独身で年齢的に出産は難しくなった私より完全に優位に立ったと認識したのでしょう。仕事にも協力的になり、相変わらずトンチンカンな上から目線のアドバイスをよくくださってます(笑)
ちなみに、彼が私にしきりに手料理を望んでいた時期に、奥さんの妊娠が発覚したそうです。結婚前なのにね。ダメなやつ。ダメなやつってどうして魅力的なんだろうか。
しかし、私はこれにより更にカタブツ感が増し、鋼鉄の仕事脳を手に入れたので、今後間違いは犯すまい。
学んだことも多い。結婚する男のリアルを間近で見られたのである意味良かった。結婚がこんなことなら、いらん。自分に女性として何が足りないのかもよく分かった。分かった上で、補う必要性を感じなかった。すまん。私にもう遺伝子を繋げようという気は起きない。
なんかまとまらないので今回はこの辺で切り上げます。
また人を好きになれて良かった。それは本当に感謝してます。あと、少なからずあった結婚の幻想をぶち壊してくれたことにも同じくらい感謝してる(笑)。
長い間かけて治療案件でした。私は自分で思ってるよりもダメではなかった。
また一つ魔法が解けました。